石川県土地改良事業団体連合会 水土里ネットいしかわ

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作況指数

 作況指数とは、作柄の良否を表す指標で、平年作(100)に対する指数です。

 これは、昭和23年頃から導入されているもので、主食である米をはじめ、麦、大豆などに採用されており、その年の農作物のできぐあいが平年と比べて一体どの程度なのか、といったことを計算式に当てはめてそれぞれ割り出すものです。

 作況指数の算出方法は、その年の「10a当たり(予想)収量」を「10a当たり平年収量」で除したものを100分率で示した数値となります。その値を、下表のとおりランクに分けて、「今年の作柄は“やや良”である。」などと表示しています。

 この「10a当たり平年収量」ですが、水稲の場合についてみてみると、その年の気象の推移や被害の発生状況などを平年並みとみなし、最近の栽培技術の進歩の度合いや作付変動等を考慮し、実収量の趨勢を基にして作成したその年に予想される10a当たり収量のことです。

 水稲の10a当たり平年収量は、食料・農業・農村対策審議会統計部会農作物平年収量小委員会の審議を経て、農林水産大臣が全国及び各都道府県ごとに決定しています。これまで毎年算定されていましたが、近年は収量水準を大きく動かすような品種構成の大幅な変化や栽培の新技術が急速に普及する状況にないとみられることから複数年の方が適正評価を行いやすいとして、平成12年産から原則として3年毎に算定することとなりました。ただし、3年間内であっても、作付け品種や栽培方法に大きな変化があり、収量水準に変化がみられる場合にはこれを見直すこととしています。

 では、作況指数はいつ登場するのかというと、9月15日現在で行われる作柄概況調査結果からです。農林水産省統計情報部では毎年変動する水稲の収穫量について調査を行い、国民の主食である米穀の需給計画、生産技術対策、災害対策等の農林水産行政に必要な資料を作成しています。この調査は水稲の生育状況から収穫量、被害量等を把握するもので、8月、9月に作柄概況、10月には予想収穫量調査を行い、定期的に国民の皆様に結果を公表しています。収穫量(最終)については12月に公表されます。私たち日本人の主食である米の需給調整等を行うにはその年の作柄を早期に把握する必要があります。

 水稲の作柄は稲穂が実る時期になると各都道府県及び全国の作況指数が公表され、その動向は、台風等被害の多少により変動することとなり皆さんの関心のまととなっています。

(機関誌 平成13年9月号より)