石川県土地改良事業団体連合会 水土里ネットいしかわ

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人・農地プラン(地域農業マスタープラン)

はじめに

 昨年10月25日に食と農林漁業の再生推進本部が決定した「食と農林漁業の再生のための基本方針・行動計画」では、地域の中心となる経営体に農地を集積し、農業の競争力、体質強化を図ることとされました。

 これを受けて、集落地域における話し合いによって、5年後10年後の地域農業の在り方を「人・農地プラン」にまとめ、このプランで中心となる経営体に位置付けられた農業者等に支援を集中して行く、という方向性が出されています。 そこで、この「人・農地プラン」についてまとめてみました。

プラン作成の事前準備

 集落・地域における話し合いがうまくいくかどうかは、市町、関係機関の事前準備にかかっています。

 アンケートなどによる農家の意向確認や中心となる経営体の候補との意見交換などを、話し合いの前にしておくことがスムーズな話し合いにつながります。

話し合いによって決めるべきこと

 「今後の中心となる経営体はどこか」「中心となる経営体にどうやって農地を集めるか」「中心となる経営体とそれ以外の農業者を含めた地域農業の在り方」などを決める必要があります。

 人・農地プランの範囲は、集落等が基本となりますが、実情に応じてもっと広いエリアでも可能です。話し合いは地域の将来に関することですので、経営主だけでなく、奥さんや息子さんも積極的に参加して下さい。

プランの作成は、地域事情に最もふさわしい方法で

 その地域に、既に中心となる農業経営や集落営農があれば、その経営体も入って、地域農業の将来像を話し合います。

 そうした経営体が無い時は、今後、集落営農をどう作って行くか、新規就農者や地域外の農業者をどう入れるかなどを話し合います。

 「人・農地プラン」は地域の話し合いをもとに市町が原案を作成し、検討会で審査されて適当とされれば市町が正式に決定します。

プランによるメリット

 人・農地プランを作成すると、「青年就農給付金(経営開始型)」「農地集積協力金」「スーパーL資金の当初5年間無利子化」などの支援を受けることができます。

プランは、随時、見直しが可能

 人・農地プランは、「新規就農者が新たに出た時」「集落営農・法人を立ち上げ、中心となる経営体となる時」「引退を決意して農地集積協力金をもらおうとする時」など、随時見直せば、上記のメリットを受けることができます。

「人・農地プラン」は未来の設計図

 農業が厳しい状況に直面している中で、持続可能な力強い農業を実現するためには、基本となる人と農地の問題を一体的に解決していく必要があります。

 集落・地域において徹底的な話し合いを行い、人と農地の問題を解決するための「未来の設計図」として作成するものが、「人・農地プラン」なのです。

集落・地域における農地利用図は、プランの必須資料となります。スムーズなプラン作成(図面作成)には、本会の農地・施設情報管理システムを活用下さい。

※「農林水産省ホームページ」より

参考

  • 農林水産省ホームページ

(機関誌 平成24年9月号より)