石川県土地改良事業団体連合会 水土里ネットいしかわ

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LGWAN(エルジーワン)

 ITの推進によるデジタル・ネットワーク化が進む中、行政の在り方にも大きな影響が及んでいます。政府においては全ての住民にITを浸透させるために、地域に密着した地方公共団体の取組みが極めて重要と考えており、2003年度までに電子政府を構築することを目指して様々な取組みがなされています。総務省では、昨年7月、大臣を本部長とする地域IT推進本部を設置して地方公共団体の取組みを支援してきました。

 その中の一つに、総合行政ネットワーク「LGWAN(Local Government Wide Area Network)」の構築があります。

 これは、全国の地方公共団体の行政専用ネットワークで、組織内のネットワークを相互に接続し、高度情報流通を可能とする通信ネットワークです。

 その目的は、団体相互のコミュニケーションの円滑化や、情報の共有による情報の高度利用等を図ることにより、各団体と国の各府省や住民との間の情報交換手段の確保のための基盤とすることとされています。

 ネットワークの運営体制は、LGWANに参加する地方公共団体が総合行政ネットワーク運営協議会を設置して、統一性を持ったセキュリティの確保や、運営にかかる経費の適正な負担方法を定めています。

 主なサービス内容は、電子文書の交換やコンテンツに応じた掲示板サービス、教育サービスなどが基本となっています。そのほか、住民サービスとして、広範囲を対象にさまざまな情報の提供が可能となり、時間や場所を問わず申請や届け出が可能となります。行政事務の効率化についても、地方公共団体間の情報交換を安全かつ容易に実現することが可能となり、国のネットワークである霞が関WANと相互接続することで、文書交換や基礎的統計情報などの情報共有が実現します。また、署名付電子メールを活用することによる送料の削減、各府省間の文書交換を電子的にすることによる事務手続きの簡素化などがあります。更に、導入すると地方交付税が措置され、地方公共団体の負担軽減が図られることも挙げられます。

 この7月からは、公印の代わりになる電子署名を伴う公文書の交換が開始する予定となっています。都道府県間のLGWANは昨年10月に整備されており、平成14年度からは国の行政機関のネットワークである霞ヶ関WANとの相互接続が実施されています。なお市町村との接続は、平成15年度までに全て完了することを目標としており、県内では今年度末までに28市町村が接続、来年度中に全市町村で整備される予定です。

(機関誌 平成14年5月号より)