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RDB(レッドデータブック)
レッドデータブックとは?
レッドデータブックとは、直訳すると「赤い情報の本」となってしまいますが、「種の存続が赤信号の状態、つまり、絶滅の恐れがある野生生物のデータをまとめた本」のことを指します。
絶滅の恐れのある野生生物の種のリストを「レッドリスト」といい、レッドリストに掲載された種について生息状況をまとめたものがレッドデータブックです。レッドリストは生物学的観点から個々の種の絶滅危険度を評価し選定したもので、規制等法律上の効果を持つものではありませんが、絶滅のおそれのある野生生物の保護を進めていくための基礎的な資料として広く活用されることを目的に、IUCN(国際自然保護連合)の委員会の一つである「種の保存委員会」により編集されています。
生物を絶滅させないためには、どのような理由で絶滅してしまったのか、どうして絶滅しそうなのかを良く知る必要があります。そこで作られたのがレッドデータブックです。私たちはレッドデータブックから生物の現状を知ることができます。世界のレッドデータブックはIUCN(国際自然保護連合)、日本のレッドデータブックは環境省、都道府県や民間団体が作成しています。
絶滅から守る
地球上には、たくさんの種類の生き物がいます。少しくらい絶滅しても何も変わらないと思う人も多いことでしょう。しかし、たくさんの種類がいることがとても大事なのです。ひとつの種類の生き物が絶滅すると、それとつながりのある他の生き物も一緒に影響を受けて絶滅してしまうこともあります。生物が絶滅すると、人間が生きていくのに必要な自然そのものが失われることにもつながります。
各種の事業等の計画を立てる場合は、種が絶滅する方向に向わないように充分な安全度を保つ必要があるのです。
石川県のレッドデータブック
石川県では、さまざまな開発や自然の保護・復元を行う際の資料として、また、石川県の自然を理解するための情報として活用されることを目的に、平成9年度から県版のレッドデータブックの作成を進め、11年度に「いしかわレッドデータブック」として「植物編」「動物編」の2冊とCD-ROM版を発行しています。
そのデータによると、石川県では動物の絶滅がトキなど4種、絶滅危惧がイヌワシなど87種で、植物の絶滅がオニバスなど9種、絶滅危惧がヤマユリなど373種とされています。
また、石川県では平成17年3月31日に「ふるさと石川の環境を守り育てる条例」に基づき、淡水魚類のトミヨなど動物3種、植物1種について「石川県指定希少野生動植物種」の指定を行い、平成17年5月1日から施行されています。
指定された動植物の捕獲、採取、殺傷、損傷等は原則禁止され、県の許可無くその行為を行うと罰則がかかります。
※「いしかわのレッド データブック」より
参考
- 絶滅危惧種のイヌワシ:いしかわのレッド データブック
(機関誌 平成17年10月号より)